さて、いきなりですがデヴィッド・ハーヴェイ(David Harvey)という人物の名前を聞いたことがありますか?
彼はイギリス生まれの著名な地理学者(経済地理学者)の一人です。近年は、マルクス主義を地理学に応用した批判的地理学の代表的な研究者としても知られています。そのため、地理学だけでなく隣接する学問分野(経済学や社会学など)の研究でも彼の論文が多数引用されています。
現代の地理学者の中では超有名人
2008年に出版されたKey Texts in Human Geography(人文地理学の重要文献)に彼の著書が3冊も紹介されていることからも、そのことが理解できます。Key Texts in Human Geographyは、第二次世界大戦後の人文地理学で重要文献と言える25冊を紹介している本ですが、複数の著書が取り上げられているのは、彼とドリーン・マッシーだけです。
彼の著書で私が最も衝撃を受けたのは、1969年に出版されたExplanation in Geographyです。私以外にも、この著書が思い出に残っている人は多いのではないかと思います。
Key Texts in Human Geographyには、このExplanation in Geographyの他にも、彼の著書であるThe Limits to Capital(1982)とThe Condition of Postmodernity (1989)が紹介されています。
余談ですが、Torsten HagerstrandのInnovation Diffusion as Spatial Process(1953)やPeter HaggettのLocational Analysis in Human Geography(1965)も、25冊の中に入っています。
ラウトレッジ国際賞の授賞式で来日
その有名な彼が、久々に来日することを知りました。第3回経済理論学会ラウトレッジ国際賞の授賞式(経済理論学会・中央大学)に参加するためです。
https://www.jspe.gr.jp/ja/node/14110月28日には夕方から経済理論学会の中で記念講演も計画されているようです。記念講演を聞いてみたいという思いもありますが、学会員でもない私は敷居が高い感じがします。
デヴィッド・ハーヴェイによる一般講演
そんな私に、2017年10月23日に立命館大学経済学部主催のデヴィッド・ハーヴェイによる一般講演が開催という情報が流れてきました。なんと立命館大学経済学部創設70周年プレ企画として彼の講演会が企画されいるというのです。しかも、一般公開で通訳つきの講演なのです。
また、コメンテーターとしてハーヴェイの著書の邦訳を何冊も手がけている大屋定晴氏の名前があがっています。
私にとってはかなり魅力を感じる内容です。できれば一般講演会に参加してみたいのだけれど・・・
講演タイトル:資本の時間と空間 The Space and Time of Capital
講演者:デヴィッド・ハーヴェイ(ニューヨーク市立大学特別教授)
紹介者・コメンテーター:大屋定晴(北海学園大学経済学部教授)
会場:立命館大学 びわこ・くさつキャンパス(BKC) エポック立命21 1階エポックホール
日時:2017年10月23日(月) 13:30開場,14:00開会
ポスターもありました。
(画像はhttp://www.ritsumei.ac.jp/ec/info/detail/?id=122より)